さて、前ページの質問に対して回答頂き、その採点と解説とを見て行きましょう。
2.テスト&採点
それでは、以下の質問に「はい」「いいえ」で答えてください。
- すべての事実を集めて整理し、検討すれば、どんな問題にも正しい答えが一つだけ出る。
→ a.はい b.いいえ - 自分は型にはまって、保守的だと思う。
→ a.はい b.いいえ - 社交・教育・仕事どの分野においても、他の人たちと激しい競争にさらされている。
→ a.はい b.いいえ - これまでずっと金銭的に苦労している。
→ a.はい b.いいえ - 他の人たちほど高い教育を受けていない。
→ a.はい b.いいえ - 強い精神力と力とが欲しい。
→ a.はい b.いいえ - 犯罪を犯した者に対しては、厳罰や厳しい措置を望む。
→ a.はい b.いいえ - 他の人の行動の裏に、何か不純な動機があるのではないか? と疑ってしまう。
→ a.はい b.いいえ - 他の民族出身の人について、ごく限られたことしか知らない。
→ a.はい b.いいえ - 他の親と比べて、自分の親は厳しくて要求が多かった。
→ a.はい b.いいえ
上記の設問に対し、「a.はい」を1点として、その合計点数を求めて下さい。
- 0〜3点:あなたは分別があり、寛容で、偏見は少ないと言えましょう。自分を尊重するのと同じように他人を尊重出来ます。
- 4〜7点:あなたは常識的な範囲にありますが、さらに向上する余地があることを忘れないようにしましょう。
- 8〜10点:あなたは他人に対して独断的な判断をする傾向があります。これを減らすには、相手をよく知ろうとする必要があります。自分とは違うと思っていた人々の多くが、自分と同じように人生の問題に悩みながら生きているのが見えてくるでしょう。
3.解説
このテストの質問の多くに「a.はい」と答えた人は、ものの見方が偏っている傾向があります。これから、質問の一つ一つについて見てみましょう。
- 視点が偏っている人はあいまいさを嫌い、明確な答えを要求します。白黒をはっきりつけたがり、灰色を許しません。
- 偏見の強い人は従来の価値観を踏襲することが多く、保守的な習慣に従い、新しいことを受け入れるのを嫌がります。
- 争っている相手とは互いに偏見を持ちやすく、競争相手を自分たちのグループの進歩を邪魔する敵とみなしていることが多いのです。
- 人は逆境で不満が募ると、この不満を人にぶつけようとします。昔から不況の時代ほど、人種差別がひどくなる傾向があります。
- 教育をあまり受けていない人の方が、差別的な傾向が強いといえます。
- 他人を支配するのが好きな「力を欲しがる」人に、度量の小ささが強く見られることが多く、極端な例がジュリアス・シーザーやヒットラーです。
- 規律や躾に厳しい人は、他人への見方が偏りやすく、誤った行いに厳罰を求め、法律違反に対して情状を認めません。
- 偏見を持っている人は、他人の誠実さや正直な態度に対して疑いの目を向けます。知らない人は基本的に信用せず、世界は安全ではないと思っています。
- 相手に対する知識や理解が少ないほど、先入観を持ちやすい傾向があります。
- 偏見に関する得点が高い人は、躾に厳しくルールや規律を重視する家庭で育った可能性が高いのです。
作家のベン・ヘックはかつて「偏見は難破船から逃げ出した人たちが必死ですがろうとする筏(いかだ)のようなものだ」と書いています。
偏見は独善性と同様に、よく見られる性質で、それに取り憑かれると思考の大半が侵食されてしまうのです。そのため、ある集団に対して偏見を持っている人は、他の集団に対しても偏見を持っている事が多いのです。
他人から安全を脅かされる(と感じる)と、相手に罪をきせようとするのが人間の自然な性質です。しかし、自然なら何でも正しいというわけではありません。
映画「アフリカの女王」のなかで、ハンフリー・ボガードが自分の罪は
「人間の性の一部にすぎない」
と言い訳をしますが、それに対してキャサリン・ヘップバーンは
「私たちはその人間の性とやらに打ち勝つためにこそ、この地上にいるのです」
と答えるのです。
どうでしたか?
ご自分だけでなく、ご家族やご友人とともにテストを楽しみ結果を比べてみると面白いかもしれません。
今回の記事はここまでです。
また次のテストでお会いしましょう。