さて、前ページの質問に対して回答頂き、その採点と解説とを見て行きましょう。
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2.テスト&採点
次のテストはその答を教えてくれるものです。自分に最もあてはまると思う答に○をつけて下さい。
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- 怒ることはほとんどない。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 怒りを表に出すと、憎しみと勘違いされるので、できるだけ避ける。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - @正直に言うと、受け入れてもらえなくなるのが怖いので、友だちに対する怒りは心の奥にしまっておく。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 怒っても論争には勝てないと思う。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 怒りを他人にぶつけるよりは、自分で処理してしまったほうがいい。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 思い通りにいかないとき怒るのは、子どもっぽい反応だ。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 怒りながら人を躾けようとするのは間違いだ。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 怒りを表に出すと、さらなる怒りが生まれる。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 怒っているときでも、笑い物にされたくないので、できるだけ隠そうとする。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない - 自分の身近な人に対して怒っているとき、たとえつらくてもその気持ちを相手に伝えなければならない。
→ a.当てはまる b.やや当てはまる C.当てはまらない
- 怒ることはほとんどない。
上記の設問に対し、aは1点、bは2点、cは3点として点数を合計しましょう。
- 24〜30点:あなたは、自分の怒りを受け入れたうえで、どのようにそれを表現すれば、他人とよりよい関係を築けるか、わかっています。
- 17〜23点:あなたは、なぜ「誤解を招かないよう」怒りを表に出すべきなのかについての理解は平均的なレベルです。しかし常に向上の余地はあります。
- 10〜16点:あなたは、怒りをうまくコントロールできておらず、他人との人間関係をうまく築けません。特に身近な人に対して、怒りを感じるだけで罪悪感を覚えてしまうのかもしれません。あとで仕返しをしようと考えるよりは、怒りをすぐに出してしまったほうがいいでしょう。
3.解説
前向きに「怒り」を表に出したほうがよい理由は2つあります。
第1にたまった不満を発散することができるためです。この種の感情は長く抑えていると、理不尽な報復へとつながることがあります。
第2に、相手の行動を変えるきっかけとなるためです。
しかし対立している点について、「怒り」の原因となった相手(中立的立場の人でも)と話し合うだけで怒りがやわらぐとは限りません。場合によっては、さらに「怒り」が激しくなるかもしれません。「怒り」を表に出すときは、お互いの理解を進めることが大切です。そうでなければ、どちらにとってもいいことはありません。
また、「怒り」(感情)を攻撃(乱暴な行為)と混同しているときは、うまく自分の気持ちを伝えることができないでしょう。
キャロル・ターヴィスが著した「Anger:The Misunderstood Emotion(怒り—–誤解される感情)」によると、
不満をぶちまけることは、どちらにとっても発展的な経験になることもあるが、そのためには分別が必要
とある通り、「怒り」を表に出すとき、相手を打ちのめす必要はないのです。むしろトーンダウンして、言葉で不快感や不満、悔しさとして相手に伝えることもできるのです。
問題点を話し合う目的は、心の傷をやわらげ、同じ問題を繰り返さないようにすることです。
「怒り」を伝えることができなければ、相手の態度を変えることもできないし、不快な言動が繰り返されることになります。
カリフォルニアに住む心理学者で結婚カウンセラーのジョージ・パック博士は、「怒り」をうまく表現できないカップルを調査したところ、彼らは暴力ではなく、受動的な攻撃(すねる、行動を引き延ばすなど)を行なったり、隠れたところで攻撃したり、言葉で相手を侮辱したりしていました。
バック博士の出した結論は、「怒り」をうまく出せず、フェアな戦いができないカップルは、相手と豊かな関係を築けないということでした。
パック博士をはじめ、「怒り」のようなネガティブな感情も、よい方向に導くことができると主張する専門家は多いことも事実です。彼らは“創造的な攻撃”を練習することをすすめています。これは相 手の誇りを傷つけたり、自尊心を失わせたりすることなく、自分の不快感を表明することです。それができるようになれば、カップルのどちらも自分の感情に正直になることができ、関係を壊さずにすむでしょう。
この“創造的な攻撃”はできそうもない、自分はもう一方の頬も差し出すという人は、相手もその考えを理解してくれていることを確認しておいたほうがよいでしょう。
どうでしたか?
ご自分だけでなく、ご家族やご友人とともにテストを楽しみ結果を比べてみると面白いかもしれません。
今回の記事はここまでです。
また次のテストでお会いしましょう。
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