さて、前ページの質問に対して回答頂き、その採点と解説とを見て行きましょう。
2.テスト&採点
それでは、以下の質問に「はい」「いいえ」で答えて下さい。
- 理由があれば、ドアマンや警備員の前を何も言わずに通りすぎることができる。
→ はい いいえ - 割り込みは絶対にしない。
→ はい いいえ - お金を払わずこっそり映画館に入れるなら、そうする。
→ はい いいえ - 自分を怒らせた人に仕返しをしようとすることがある。
→ はい いいえ - 買った商品への請求もれがあっても、そのことを店員には言わないと思う。
→ はい いいえ - 他人に罪をなすりつけることなど考えられない。
→ はい いいえ - 何か知らないことがあったら、それを素直に認める。
→ はい いいえ - どんなときでも正直者であろうとする。
→ はい いいえ - 他の人より偏見が少ないほうだと思う。
→ はい いいえ - 家庭でもレストランにいるときと同じくらい、テーブルマナーがきちんとしている。
→ はい いいえ
上記の設問に対し、以下の答であれば1点として、その合計点数を求めて下さい。
- いいえ
- はい
- いいえ
- いいえ
- いいえ
- はい
- はい
- はい
- はい
- はい
このテストの得点は、高すぎても低すぎてもよくないのです。合計点数の説明を御覧ください。
- 0〜4点:あなたは、人からよく見られたいという願望が薄いようです。社会に適応しようとせず、反発する傾向がありますね。自分は他人とは違った特別な存在であり、他人の力を頼らない人間に見せようとして、そんな自分に酔いしれているところがあります。あなたは、グループのなかで孤立しても、あまり気にしません。
- 5〜8点:あなたは、人からよく見られたいという願望の強さは平均的なレベルです。ごくふつうの自分の姿を他人に見せようとします。精神的に安定しているため、自分の欠点も長所も見せることができるのです。
- 9~10点:あなたは、必要以上に自分をよく見せようとしている「ええかっこしい」です。自分をさらけだすことができないといえましょう。得点がこの範囲の人は、人知れず劣等感に苦しんでいる可能性があります。
このテストの特典が、どちらかに偏っている人は、自分をもっと受け入れ、他人とのつきあいかたを、よく考えてみる必要がありそうです。
さらに質問に答えるとき、あなたの“プライド”が邪魔をしていないか考えてみて下さい。
誰でも自分をよく見せたいという気持ちがあるため、完全に正直になるのは難しいかもしれません。でも、自分自身を受け入れることで、自分をよく理解できるようになり、ありのままの自分でいることがもっとあなたの心を楽にしてくれるに違いありません。
3.解説
このテストは、自分をよく見せたいという気持ちの強さを調べるものなのです。
最初にいつもの様にあれこれ書かなかったのは、テストの目的がわかってしまうと回答が変わる可能性があるからなのです。
性格診断のように自分で自分を評価するタイプのテストでは、回答者の記憶がいいかげんだったり、自分に都合のいい答を書いたり、ごまかそうとしたりするので、結果をよく吟味する必要があります。
人はプラスのイメージをつくるため、実際より自分をよく見せようとすることがあります。
これはたとえば就職活動に於ける面接のときなどによく見られることです。逆に実際より“悪く”見せてマイナスのイメージを植えつけようとする行為は、事故の被害者が補償を求めるときなどに見られます。
回答者が自分にとって望ましい結果が出るような答を書くと、テストの信頼性が低くなるのは言うまでもありません。
そうした「回答の偏り」についての研究は、イリノイ州のリー・J・クロンバック教授によって半世紀も前から行われています。
社会的に望ましいとされる行動についての質問でも、評価のしかたは同じです。
テスト以外の状況で、1から5で「いいえ」、6から8で「はい」と答えられる人はあまりいない筈です。
「社会的に望ましい」とされる答を選ぶのは、その人の精神的安定や善良さの表れではなく、ただ他人からどう見られたいかを示しているにすぎないのです。
どうでしたか?
ご自分だけでなく、ご家族やご友人とともにテストを楽しみ結果を比べてみると面白いかもしれません。
今回の記事はここまでです。
また次のテストでお会いしましょう。