さて、前ページの質問に対して回答頂き、その採点と解説とを見て行きましょう。
2.テスト&採点
それでは、以下の質問に「はい」「いいえ」で答えて下さい。
- 買い物をするときは、なじみのあるブランドにこだわる。→ はい いいえ
- 友だちが取り乱していると、自分もうろたえる。→ はい いいえ
- 不幸な人が自分をあわれんでいるのを見るといらいらする。→ はい いいえ
- 大喜びして大声で叫んだりするのは、ばかみたいに思える。→ はい いいえ
- 動物好きの人は動物の気持ちや気分を気にしすぎると思う。→ はい いいえ
- お酒を伺杯か飲むと気分がよくなる。→ はい いいえ
- 集団の中で孤立しがちな人のほうが気が合うと思う。→ はい いいえ
- 人前であからさまに好意を示されるのは好きではない。→ はい いいえ
- ずっと同じところにいる仕事より、移動や変化の多い仕事が好きだ。→ はい いいえ
- 定期的に貯金をしている。→ はい いいえ
上記の設問に対し、以下の答であれば1点として、その合計点数を求めて下さい。
- いいえ
- いいえ
- はい
- はい
- はい
- はい
- いいえ
- はい
- はい
- いいえ
平均的な値は、4〜6点で、それを上回る人は冒険心が強い傾向にあります。
3.解説
ロンドン大学のアイゼンクによれば、女性より男性のほうが冒険を求める傾向が強いそうです。冒険好きの人は常にバラエティに富む経験と変化を求め、人よりも刺激を受け入れる能力が高いのです。彼らにとって退屈は、災難以外の何物でもありません。
このタイプは人前で好意などの感情を見せるのを嫌がり、そしてまた、他人からオープンに感情を示されるのも苦手です。鈍感なところがあり、気持ちを人に伝えるより行動することを好みます。
とにかく動きたがり、自分と同じように新しいもの好きでリスクを犯すのを恐れず、実際に行動する人に惹かれます。山登りや海洋冒険など、ふつうの人にとっては危険でありそうなことでも危険とは思いません。
また、人がどのくらい大胆になれるかは、周囲の状況によっても変わります。集団の中にいると、1人の過激な言動や危険な行動に他の人たちが同調する現象がよく見られるが、これはリスキーシフトと呼ばれます。たとえば何かの集会で合議を行なう際、仲間に守られているという安心感から、1人の時は絶対に言わないような意見を言ってしまうといった現象です。
社会心理学者のI.L.ジャニスはこの現象を「集団思考」と呼びました。彼は著書の『Victims of Groupthink(集団思考の犠牲者)』で、ベトナム戦争のときカンボジアに侵攻したアメリカの失敗を例に引いて、集団思考がどのように起こるかをわかりやすく説明しています。
人間の集団には必ずといっていいほど極端なことをする人がいますが、こうした危険に向かうタイプは「アドレナリン・ジャンキー」と呼ばれます。
しかしそのような行動はホルモンの影響だけでなく、家族の影響も大きいと考えられています。危険な行為に走りやすい性格は生まれながらのものなのか、育った環境によるものなのか、あるいはその両方なのか、判断するのはとても難しいのです。刺激の多い環境で子どもを育てている親は、彼ら自身が冒険好きのタイプであることが多いのです。子どもがその親と同じ性質を持っているとき、遺伝と環境のどちらの影響が大きかったのか断定はできません。
どうでしたか?
ご自分だけでなく、ご家族やご友人とともにテストを楽しみ結果を比べてみると面白いかもしれません。
今回の記事はここまでです。
また次のテストでお会いしましょう。